異世界[恋愛]

『なぜ誰もついてこない』―― あなたが全員追放したからですが?

やっと、定時退勤できる。
晴れ晴れとした気持ちで、エヴァは朝の空を見上げた。
勇者に不要と言い渡された、その日のことだった。
彼女は勇者パーティの副長。

三年間、糧食も矢も兵卒の名簿も、一人で抱えてきた。
その紙束を、聖女は「子供の工作」と笑った。
流れ着いた辺境の廃村に、見知らぬ男がいた。
隻眼の傭兵団長。

三年前、国境で剣を交えた元敵の男だった。
「飯を食っていけ」
そう言って、彼は粥をよそった。
理由は、問わなかった。

ふと思い出したのは、三年前の戦場の傷のこと。
誰が自分を運んだのか、彼女は知らない。
名簿には、名前が載っていなかった。

彼の左目の傷は、雨の日に疼くのだろうか。

異世界 / 女主人公 / 勇者パーティ追放 / ざまぁ / 前世社畜 / 転生令嬢 / ハッピーエンド / 西洋
全10話完結 2026/04/21 12:07更新
29,355字 (2935.5字/話) 34%
日間P
2
総合P
902
ブクマ
69
平均評価
8.49
感想数
2
レビュー
0
評価頻度
130.43%
評価P
764
評価者数
90
週間読者
680
日間イン
2回
ベスト
159位
最終取得日時:2026/05/13 12:08
※googleにインデックスされているページのみが対象です