ヒューマンドラマ[文芸]

友人の秘密

 夜。とある街の駅近くの路上で、二人の男が歩きながら話をしていた。

「いやぁ、今日は悪かったな。明日も仕事なのに遅くまで付き合わせちゃってさ」

「いいってこと。高校時代からの付き合いだしな」

「いやぁ、おかげで少し気分が楽になったよ。ありがとう」

「おう。話を聞いただけだがな」

「それが助かるって、あ、念を押すようで悪いけど、さっきの話は……」

「ああ、わかってる。誰にも言わない。あっ」

「頼むな。ん? どうした?」

 と、一方の男が足を止め、何かをじっと見つめていることに気づいたもう一方の男も、同じように目を凝らした。二人の視線の先にあったのは……

「な、なあ、あれって、テレビじゃないか?」

「んー、ああ、テレビの街頭インタビューだな。この辺はサラリーマンが多いからな」

「へー、よくあるのか? お前も受けたことある?」

「一度あるよ。仕事帰りにこの駅に向かっているところを捕まっちゃってさ。えっと、その時はなんだったかなぁ……。確か、サラリーマンのお小遣い事情とか、まあ、そんな感じのやつだったよ」

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短編 2024/08/28 11:00更新
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最終取得日時:2025/07/09 12:23
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