行方も知らぬ恋の道かな 〜応天七年、畠山の沙羅姫 斯く戦へり〜
室町時代後期(戦国時代)の日本…に似たパラレル世界が舞台。
東軍と西軍に分かれて国内は争乱状態のなか、東軍畠山家の沙羅姫は戦もどこ吹く風で我が道を邁進していた。しかし、突如きまった政略結婚により、その自由な日々を失うことになる。抗うべきは実家畠山家なのか、政略結婚の相手なのか、それとも———宿命なのか。
沙羅姫がその青春を賭けて、恋に戦いに挑む一年の幕が上がる。
応天七年、畠山の沙羅姫斯く戦へり———
序章…邂逅編(類稀な美貌を持ちながらも、男勝りがすぎる沙羅姫。早春の狩場で貴公子と争い言い負かされる)
第一章…畠山編(突如告げられた政略結婚に対して納得のいかない沙羅姫。実家からの脱走を謀るもあえなく失敗する)
書簡一(貴公子による報告)
第二章…輿入れ・嫁姑抗争編(貴公子とまさかの再会を果たしてしまう沙羅姫。嫁姑抗争のさなか仲介に入ってくる貴公子)
第三章…逃亡未遂事件・共闘編(仲良し夫婦ごっこにウンザリする沙羅姫。婚家からの逃亡を謀るも途中で夫と野盗に遭遇する)
第四章…離別編(出陣した夫のまさかの訃報に戦場へと向かう沙羅姫。もう会えないとわかって初めて自分の気持ちに気づく)
第五章…未亡人・再会編(夫を亡くしてすぐ二度目の政略結婚を迫られる沙羅姫。決死の逃避行の末、驚愕の真実に辿り着くことになる)
書簡ニ(もうひとりの貴公子による報告)
第六章…六角編(西軍・六角に身を寄せる事になった沙羅姫。新天地での新たな出逢いを経て、ついに南山城の戦場へと足を踏みいれる)
第七章…出城炎上編(狂犬につながるかもしれない間者を追う沙羅姫。吹雪の中で決定的な訣別を迎える。やがて狂犬は沙羅姫のいる城へと牙をむく)
夢の浮橋(ふたりの貴公子による対話)←いまココ。
第八章…出陣編(南山城の戦場に女武者として出陣する沙羅姫。命の奪い合いを目の当たりにする。そしてついに宿願の対決が)
第九章…仇討ち・解決編
終章…後日談編
室町時代をモデルにした、架空の歴史になります。
実在の人物・事件の名前が出たり出なかったり。厳密な歴史小説ではないものとして、ご理解ご了承くださいませ。
309,900字 (3973.1字/話) 28%