空想科学[SF]

家族の一員

「うふふふ」
「もぉー、お兄ちゃんったら!」
「はははは! あははは! おい、なんだよぉ」
「こらこら、喧嘩は駄目だぞー。ははは!」
『ハハハハ、おっと、ワタシを叩かないでくだサイ。ハハハハ!』

 とある休日。その四人家族は一台の車に乗り込み別荘へ向かっていた。
 父親が運転し、助手席には母親が座っている。後部座席には娘のトモコと息子のトラキチ、そしてその二人の間にはテムが座っていた。

「ねえ、テムー。お兄ちゃんをやっつけてよぉ」

『ハハハハ、ワタシは人々の安全のために、システムによって暴力は禁じられているのデス』

「へへへ、ざまーみろ、トモコォ」

『……ですガ、くすぐりナラ!』

「あ、やめろテム! はは、ははははは!」

「いいぞー、テム! あははは!」

「ず、ずるいぞ、あはは、テム、僕の味方しろぉ!」

『フフフ、ワタシは皆さん、家族全員の味方デスヨ』

「ははは、おい、テム。お前も家族だろう?」

未設定
短編 2024/07/02 11:00更新
5,472字 97%
日間P
-
総合P
10
ブクマ
0
平均評価
10
感想数
0
レビュー
0
評価頻度
-
評価P
10
評価者数
1
週間読者
-
日間イン
0回
ベスト
圏外
最終取得日時:2025/07/09 12:26
※googleにインデックスされているページのみが対象です