現実世界[恋愛]
悪役令嬢は常連さんを忘れない -彼氏も職場も奪ってどうぞ。あたしが残した予約投稿ひとつで、清楚な後輩が居座る店から常連さんが消えるけど-
「うちの店、継ぐから」
彼にそう言われて、あたしは就職活動をやめた。大学四年の春だった。
それから六年、駅前の喫茶店で働いた。肩書きはアルバイトのまま。発注も、シフト表も、新人の教育も、店のSNSも、ぜんぶあたし。いつか二人でやる店になるはずだったから、片方を引き受けたつもりだった。
その彼を、二年前に入ってきた後輩に取られた。
悪いのはあたしだという話になっていた。髪が明るくて、声がでかくて、常連の子たちから「悪役令嬢」と呼ばれてる女。誰が悪役かなんて、はじめから決まってる。
言い返せばよかった。でも、あたしは何も奪われてないことになってた。書面もない。就職しなかったのは自分の判断。並べるほど、みっともなくなる。
だから一言も言わずに、引き継ぎを全部終わらせて、店を辞めた。六年分のノートも、全部渡した。
八か月後の朝八時。あたしの誕生日に、予約してあった投稿がひとつだけ上がった。
これは、奪われたあたしが、六年かけて覚えてたもので戦って、幸せになる話。
ESN大賞11 / なろうフェス2026 / 女主人公 / 現代 / 職業もの / ハッピーエンド / 青春 / 悪役令嬢 / 略奪愛 / 浮気 / 職場恋愛 / 年上ヒーロー
短編
2026/08/01 23:10更新
13,244字 34%
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最終取得日時:2026/08/10 12:06
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