ある日私は、前世で読んだ小説の悪役令嬢アンジェリカ・カレンベルクに転生していたことに気づいた。
　アンジェリカは、婚約者の第二王子を聖女に奪われ、絶望から闇落ちする。
　闇の精霊を召喚し、聖女抹殺を試みるも完敗。
　国の英雄となった聖女は、第二王子と結婚し、めでたしめでたしのハッピーエンド。
　対してアンジェリカは家族共に処刑される……。
　なにこれ！？　完全に聖女の踏み台じゃない！！

　私は絶対にそんな運命を辿らないんだから！
　その為には、処刑フラグの回避は必須！
　だから絶対に、闇の精霊を召喚しないようにしなくちゃ……って、もう召喚してるーー！！
　はっきり言って、もうこれ詰んでない！？　

　破滅フラグをへし折る為に善行を施していたら、なぜか王子達に惚れられてるんですけど！？
　病弱だけど聡明な第一王子、情熱的だけど脳筋な隣国の王太子、さらに、私を振ったはずの第二王子まで絡んできて……！　　
　ここまでくると、王子ホイホイかよ！
　私の平穏な生活はどこーー！？

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