☆本編完結済。

間の子――よそ者と蔑まれ、故郷を追われたレティスは亡き母の縁者を頼りに雪に閉ざされつつあるノルテイスラを訪れる。
そこは故郷よりもよそ者に厳しい土地。おまけに神殿で巫子を怒らせてしまい、レティスは早々に行き倒れてしまった。
物語は、そんなレティスを拾うところから始まります。
訳有りな香りがする魔法使いのルーフェと、彼女に付き従う青年のハシバ。そしてシズという名の小さな魔獣。

「よそ者であろうとなかろうと。少なくとも私は、あなたに興味がある」

勢いにのまれた形で始まる三人と一匹の旅路。
レティスは、猜疑心を抱きながらも少しずつ打ち解けていきます。
ルーフェとハシバの主従関係を超えたどこか歪な絆に気付き、本当の姿を知った頃。ノルテイスラを統べる五家の手がレティスへと伸び、後戻りができない事態に巻き込まれていた。

第一章は種まき、第二章から種明かしをしつつ登場人物も増えていきます。
複数視点で話が進み、恋愛要素も含みますが主題というわけではなく、群像劇寄りの成長譚です。
※恋愛要素はレティス×ルーフェではなくハシバ×ルーフェです。
※カクヨムにも一部掲載しています。
※旧題【誰が為のフーガ〜翠の魔女と蛍石の少年〜】