ホリーの夫になったウェズリーは、「お前を愛する事は無い」と宣言し、初夜だというのに愛人の元へ行ってしまった。
　どうやら、ホリーはお飾りの妻という事らしい。

　夫として勤めを果たさないウェズリーに苛立つが、ホリーは大恩ある義両親と共に、領地に発生した魔の森の管理体制を整えるのに奔走し、忙しい。彼だけに構っている暇はない。
　ウェズリーは仕事も手伝わず、愛人の元に通う日々。というか、帰ってこない。
　ホリーは何とかウェズリーに歩み寄ろうとしたが、ウェズリーはそれを拒否。

　そうして、二人の関係は進展しないまま、一年が過ぎた。

　何とか領地も落ち着き、一息ついていたところにウェズリーの愛人が襲撃してくる。
　義両親を守り、大怪我を負いながら愛人を殴りつけるホリー。
　ホリーは辺境伯の三女であり、戦闘力も高い聖女だったのだ。

　己のしたことに慄く愛人と、彼女を止められなかったウェズリー。

　ホリーは回復魔法で自らの怪我は治せたが、とても腹が立っていた。

　だから、その腹いせに自分も愛人を囲うことを宣言。もちろん、形だけの愛人にする予定だったのだが、義父に紹介された相手は『運命の番』だった！？
　なので、本能に抗えず──？

　そうして全ての事柄に向き合わなかった夫は、自分がお飾りとなった。


※主人公が夫以外の相手とガチの愛人関係になります。嫌悪感のある方はご注意ください※

※作者の創った、オリジナル異世界のお話ですので、現実世界の歴史や常識などとは違う場合があります。ご了承ください※