暗澹たる泥中から
「大好きな友達が死んだんだよ。しかも、2人も。それで十分だったの。あたしが死んだ理由なんて」
動物霊、妖怪、神……それらを自分に憑依させ、それぞれ異なる能力を使うことができる種族、異憑(いつき)。
世界人口の大部分を異憑が占めるこの世界において、それができない種族は無憑(むつき)と呼ばれ、時には差別や冷遇を受けることもある。
それが、この世界の常識。
平凡な女子大生として暮らすエルはその無憑であり、彼女もそんな"常識"の被害者だった。
その中でいつしか笑顔の作り方すら忘れてしまったエルだったが、それでも今は冷遇とは程遠い平穏と幸せを享受していた。
大切な友人たちの死を知らされ、失意と絶望のまま自殺を選ぶまでは。
しかし、死んだはずのエルは目を覚ました。何故か自殺する半年前まで時間が巻き戻った世界で──。
「絶望なら、笑えないほど味わった。大切な人が傷つくのも、いなくなるのも、もう二度とごめんだ。
だから……。
抜け出してみせる。この絶望の底から、"次"こそは」
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ありがとうございます✨
※この作品はフィクションです。実在する人物・団体・事件等とは、一切関係ありません。
※本作には自殺や自傷行為、その他犯罪行為等を想起させる表現及び描写が登場しますが、それらを肯定及び推奨する意図は一切ございません。むしろ絶対にやらないで下さい。
また、極度に精神が不安定、強い希死念慮等を抱えている方には、本作の閲覧を推奨できません。まずは「こころの健康相談統一ダイヤル」等、然るべき機関にご自身のことをご相談下さい。
こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
※本作は作者と友人“金春たそ”さんの創作を合体させた合作作品です。一部のキャラは金春さんから借りているキャラになります。
※暴力・性的表現、残酷な描写を含みます。苦手な方はご注意下さい。
※『カクヨム』様にて、同作品を掲載しております。
185,068字 (5969.9字/話) 48%