ヒューマンドラマ[文芸]

友人のタワーマンション

「よく来たな! 俺のタワーマンションに!」

「お、おお……」

「どうした? 圧倒されたか? 俺のタワーマンションによお!」

「いや、ここ全部がお前のものってわけじゃないだろ」

「ははは! さあ、来いよ! すげーだろ! このエントランス!」

 友人の山田が、最近買ったタワーマンションをどうしても見せたいとしつこく言うので、仕方なく仕事帰りに奴のマンションに来た。
 いやしかし、入る前から想像はついていたが、エントランスに足を踏み入れた瞬間、その豪華さに圧倒された。黒と白とダークブラウンの落ち着いた配色に、結晶のように輝くシャンデリア。あのソファーだって何十万もするだろう。まるで高級ホテルだ。だが、この光景も、住人たちは生活するうちに慣れて、なんとも思わなくなるのだろう。その感覚は想像がつかない。

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短編 2025/02/07 11:00更新
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最終取得日時:2025/07/09 12:15
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