ヒューマンドラマ[文芸]
婚約破棄亡国論
ヘルナロウ王国では今、婚約破棄が流行していた。頭の悪い婚約破棄は最悪である。当事者たちだけではなく、周囲の者たちや国そのものにも被害を与えるのだ。ヘルナロウ王国もまた、アホな婚約破棄のせいで被害を被っていた──国家予算の一割を吹き飛ばすほどの大被害である。
「この女は我が妹をいじめた」
「前世が聖女の令嬢に心を奪われた」
貴族の子息たちは次々と愚かな理由で婚約者を糾弾し、その度に決闘、自害、領地間の経済断絶といった惨事が続発する。頭を抱えるのは宰相グラモン侯爵。就任一年で彼の白髪は三倍に増えた。国王も手をこまねくばかりだったが、王妃ヘルザベスがある提案を持ちかける。
──「令嬢たちに、正しい謀略を教えましょう」
講師は「影の女公爵」と恐れられる王妃の姉クロエを筆頭に、王国屈指の策謀家たちである。
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短編
2025/12/15 10:14更新
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最終取得日時:2025/12/17 12:05
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