異世界[恋愛]

ランタン持ちの娘と魔憑きの王子

首都サンティエンヌに住まう、十七歳の貧しい平民の娘リュシーは、夜にランタンの光を灯して道先案内をする仕事、ファロティエを生業としていた。
 都の夜は危険であり、ひとたび路地裏に入り込めば「魔」と呼ばれる存在に取り憑かれ、人間は悪魔に成り果てる。「魔」を追い払う力を持つのは、聖なる光を生み出せるルナ・ファロティエと呼ばれる存在だけだった。
 五歳の時に偶然、悪魔になった少年に出会ったリュシーは、聖なる光を生み出して少年を助けることに成功する。その後、ルナ・ファロティエになることを夢見て日々の仕事に従事していた。
 しかし幼馴染で夜の都を警邏する夜警官のアルフォンスは、リュシーの身を案じて仕事を辞めてほしいと言う。さらには「俺と結婚しよう」と言い出してリュシーを困惑させる。
 そんな時偶然にも、リュシーは五歳の時出会った少年に十二年ぶりに再会するが、なんと彼は国の王太子ジルベールだった。
 美貌の王太子はリュシーに会うなり「ずっと君を探していた」と言い、宮殿へと連れ帰って甲斐甲斐しくリュシーの世話を焼き始める。全身を綺麗に磨き、薄汚れた衣服の代わりに上等なドレスを与え、見たこともないようなお菓子を与えてくれた。そして専属のファロティエになって欲しいと頼むのだ。
 ジルベールと再会したことにより、リュシーの生活は一変した。
 しかし与えられる贅沢品の数々に、リュシーは喜びよりも困惑するばかりだった。
ルナ・ファロティエになりたいという夢、幼馴染からのプロポーズ、そして王子から向けられる甘い視線に戸惑いつつ、リュシーが出した結論とは。

※完結保証。
※作品の無断転載、翻訳、AI学習は固くお断りいたします。

R15 / 西洋 / 職業もの / 平民ヒロイン / 幼馴染 / 王子 / 三角関係 / ハッピーエンド
全24話完結 2024/02/09 08:31更新
101,381字 (4224.2字/話) 41%
日間P
12
総合P
404
ブクマ
86
平均評価
8.92
感想数
0
レビュー
0
評価頻度
30.23%
評価P
232
評価者数
26
週間読者
112
日間イン
0回
ベスト
圏外
最終取得日時:2024/04/28 12:11
※googleにインデックスされているページのみが対象です