ヒューマンドラマ[文芸]

ぬらりひょんのぼんくら嫁~虐げられし少女はハイカラ料理で福をよぶ~

九桜院さちは、あやかしに喰われるために生まれてきた──。

時は大正。さちは九桜院家の隠し子として、この世に生を受ける。
美しき姉の身代わりに、あやかしの総大将ぬらりひょんに嫁ぐために育てられた。
幼い頃より実父と使用人仲間に虐げられ、笑って耐えることしか知らぬさちは、いつしか「ぼんくら娘」と呼ばれるようになる。唯一の心のよりどころは姉の蓉子が優しくしてくれることだった。
「可愛い妹、わたくしの代わりにぬらりひょん様に嫁いでくれるわね?」
幼き頃より年頃になったら、ぬらりひょんに嫁ぎ、やがてあやかしたちに喰われるのだと教え込まれていた。疑うことなくぬらりひょんに嫁いださちは、笑顔で話す。

「食べやすいように、お塩をふりましょうか? それとも、そーすがよろしいですか?」
仰天したぬらりひょんは笑いながら言う。
「わしのためにハイカラ料理を作れ。さすれば喰わずに置いてやろう」
大好きな料理ができると知ったさちは、やがて心からの笑顔を見せるようになっていく。

虐げられし少女は、あやかしたちに出会い、本当の愛と幸せを知る──。
大正あやかし&大正ぐるめ和風ファンタジー。

第九回ネット小説大賞一次選考通過作品です。

※作中に出てくるレシピは、少しでも雰囲気が伝わればと思い、掲載しております。
参考程度に考えていただければ幸いです。

※他サイト(エブリスタ)にも掲載しております。
御了承ください。
エブリスタ版より若干の加筆修正しておりますが、話の内容は変わりません。

アイリスIF4大賞 / ハッピーエンド / 異類婚姻譚 / ホームドラマ / 大正時代 / 和風ファンタジー / 大正時代の洋食 / あやかし / 最初は不遇 / 溺愛 / レシピ / 飯テロ / ほっこり、ほのぼの / R15
全46話完結 2021/06/05 12:20更新
85,864字 (1866.6字/話) 51%
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最終取得日時:2024/05/18 01:25
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