ヒューマンドラマ[文芸]
他所事
ある朝、一台の車が田舎道を土煙を巻き上げながら走っていた。
運転手の男は窓から腕を出し、吸いかけのタバコを外に投げ捨てる。そして、イライラした様子で新しい一本を口にくわえ、火を点けた。煙を大きく吐き出すと、彼はまた窓の外に腕を出し、指先でドアを叩く。
静かだ。町は遥か後ろで今なお背を縮め、周囲には野原。頭上には青空が広がっている。平穏な朝だが、まるで作り物のように感じ、落ち着かない。
彼はふと思いついてラジオのスイッチを入れた。オーディオから軽快な音楽が流れ始めると、少しだけ気分が和らいだ。
だが、その安らぎは長くは続かなかった。
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短編
2024/12/05 11:00更新
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最終取得日時:2025/07/09 12:18
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