現実世界[恋愛]

おきつねさま、幾久しく【神様を孕ませた僕が、如何にしてその責任を全うするか】


 彼女の名前はミコ様。
 本当はもう少し長くて威厳に溢れる名前をしているんだけど、ミコ様って呼ぶ方が可愛いし、彼女にとっても似合うから僕はそう呼んでいる。

 誰にも知られずにひっそりと廃れていく山奥の社で、存外に俗に塗れて暮らしている彼女だけれど………こう見えても歴とした狐の神様。
 つまりはお稲荷様だ。

 小さな僕を見つけ、保護し護ってくれた彼女に僕は当然の結果として惚れ込んでいて──つい最近お互いの想いを打ち明けて、身も心も重ね合ったばかり。

 それはもう、ケモノのごとく交わりあい、愛し愛されイチャイチャと過ごして来たのだけれど。
 
 やっぱりと言うべきか、当たり前だと言うべきか。

 ミコ様は僕の子を孕んでしまった。

 いや、『しまった』と言う言葉は不適切だろう。
 愛しい愛しい僕のミコ様のお腹の中に、僕らの愛が実ったのだ。
 
 当然僕は喜んでいる。あんまり感情表現が得意じゃないから勘違いされるけど、こう見えてとても興奮しているし喜んでいるんだ。本当だ。

 そんな僕らは、人間と神様と言う関係である以上様々な障害を抱えている。
 それは生きていく時間であったり、俗世との繋がりだったりと、考えるだけでも面倒なモノがどっさりだ。

 だけど僕はくじけない。
 愛する妻と生まれくる子供のために、僕は全力で責任を全うするだけだ。

 これはそんな僕らの慌ただしくも退屈しない、幸せな毎日の物語。

 僕が人間から…………『神様』へと至る、数年間の物語。

 もしアナタがお暇ならば、どうか僕らの惚気話に付き合って欲しい。

 え、ただの自慢だけど?
 

R15 / 異類婚姻譚 / 日常 / 現代 / ハッピーエンド / ギャグ / ほのぼの / 男主人公 / 妊娠 / 出産 / 狐 / 嫁 / ロリBBA / (大人にもなるよ) / 日本神話 / 俗な神様”s
全7話連載中 2020/07/31 16:00更新
23,576字 (3368字/話) 39%
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最終取得日時:2026/09/05 01:39
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