異世界[恋愛]

婚約者が非常識さを誇るので、わたくしは規格外なことを隠さない。



 舞踏会の席で、ずかずかとさして仲良くもない貴族たちの輪に入っていく婚約者をハリエットは難しい顔で見つめていた。

 自分には荒くれ者の血が混じっているから上品なお前らとは違うのだと言う婚約者のウィリアムに半ば呆れたような気持ちになる。
 
 彼は別のパーティーでは女性を隣に侍らせて、濃密な接触をしている。どうしてそう非常識なことばかりするのかと問いかけるハリエットに「嫉妬しているんだろう?」と返す。

 しかし続けて「お上品なお前らとは違って俺は」と言うウィリアムに、ハリエットはやっとウィリアムが非常識さを誇っているのだと理解できた。

 非常識なことがカッコイイと思っている彼だけれど、そんな彼にハリエットは常識を守るべきだと“人の側”から語ることができない。

 だからこそ自分がその”人の側”から常識を語れない規格外であることをあかして、常識の大切さをわかってもらおうと考えたのだった。


人外 / ハッピーエンド / 婚約破棄 / ざまぁ
短編 2025/05/26 20:17更新
11,466字 38%
日間P
-
総合P
3,308
ブクマ
72
平均評価
8.09
感想数
0
レビュー
0
評価頻度
543.06%
評価P
3,164
評価者数
391
週間読者
111
日間イン
7回
ベスト
74位
最終取得日時:2025/12/12 12:13
※googleにインデックスされているページのみが対象です