異世界[恋愛]
101回目の離縁――「愛していない」と言い切られたら巻き戻るので、今度は離縁届を先に出します
結婚三年目の夜、夫は私に告げた。
「君を愛していない。離縁してくれ」
その言葉を最後まで聞くたび、低い鐘が鳴り、私は夕食前へ巻き戻る。
泣いても、怒っても、屋敷を出ても、家計簿を突きつけても、公証人を呼んでも、最後には必ず同じ言葉を聞かされる。
夫は、私を冷たい妻だと言う。
伯爵夫人なら夫を信じ、家計簿など見ず、黙って支えるべきだと言う。
けれど私は三年間、白い結婚の妻として、屋敷の修繕費も、使用人の給金も、領地の借入金も、全部帳簿で支えてきた。
百回目。
古い家計簿の埃で夫がくしゃみをし、「愛していな……」で言葉が止まった。
その瞬間、いつもの鐘は鳴らなかった。
そこでようやく気づいた。
私は離縁されたから巻き戻るのではない。
「愛していない」と最後まで聞かされたから、巻き戻っていたのだ。
百一回目。
私は夫が口を開く前に、署名済みの離縁届と家計簿を差し出す。
これは、愛されない妻の役目を降りた私が、屋敷も帳簿も自分の人生も取り戻す話。
女主人公 / 離縁 / 白い結婚 / ループ / ざまぁ / 愛していない / 101回目 / 伯爵夫人 / 冷遇妻 / ハッピーエンド
短編
2026/07/12 13:00更新
4,335字 26%
4,335字 26%
日間P
-
総合P
796
ブクマ
16
平均評価
8.13
感想数
2
レビュー
0
評価頻度
587.5%
評価P
764
評価者数
94
週間読者
-
日間イン
2回
ベスト
198位
最終取得日時:2026/08/29 12:07
※googleにインデックスされているページのみが対象です