空想科学[SF]
不老不死の肉体
とある夜。けたたましいブレーキ音が反響して間もなく、その建物のドアが激しく叩かれた。
「開いている」と博士が口にしようとしたその瞬間、鍵がかかっていないことに気づいたのだろう、男は勢いよくドアを押し開け、荒々しい足音を響かせて、部屋の中へと飛び込んできた。博士はそっと口を閉じ、男に目を向ける。
「は、博士! ついにやったんだな!」
男の額は濡れていた。それが汗なのか、それとも風呂上がりに体も拭かずに駆けつけたせいなのかはわからない。もしかすると、入っている最中だったのかも。あるいは、女でも抱いていたか。
博士はそれについて訊ねず、無表情のまま頷いた。
「……ああ、完成した。注文通りのものが、な」
未設定
短編
2025/04/26 11:00更新
1,493字 56%
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最終取得日時:2025/07/09 12:11
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