風を紡ぐ
スキルヴィング公爵家の次女オロールは、病弱で不愛想な役立たず令嬢。自室で本を読み漁る日々を送るが、家族参加が義務な新年祝賀舞踏会に参加して、やはり気分が悪くなる。風に当たるためにテラスに出た彼女だったが、そこに王位継承権6位のブライアン・オルフェ・デュランダル殿下がご令嬢の方々に追われて逃げ込んできた。そこから始まる、中世ラブロマンス・・・のはずが、オロールの異才が状況を迷走させてゆく。
軍事のことしか頭に無く、女性の扱い方も知らないブライアンは、オロールに参謀の素質があることを見出し、屋敷に引き取って教育をする。それに応えたオロールは、様々な事件を経て才能を開花させた。
隣国への旅を経験しながら、軍人王子と参謀令嬢の絆は深まる。やがてベストパートナーなった2人は恋心を覚えるが、関係はなかなか上手くいかない。それは主に、オロールの生まれ育った環境に起因するものだった。女性として不完全な欠陥品と刷り込まれた心は、彼の想いを受け入れることが出来ない。
けれど周辺諸国への旅でかけがえのない友人を得て、1つずつ障害を乗り越えてゆくブライアンとオロール。
やがてカナロア王国との戦が始まり、ブライアンとオロールはデュランダル王国を守るため死力を尽くす。炎陽の王子・銀月の姫と呼ばれる2人は、完全勝利を得た。
けれど2人は、最期の試練のようにデュランダル王国を襲った疫病に立ち向かわなければならなくなる。離れ離れの日々の中で、己の心に向かい合ったオロールは、トラウマを乗り越える決意をし、彼の元へ駆けつけた。その時ブライアンは、苦境に立たされていたが、彼女の想いを受け取って、全てを解決する案を思いついた。
王国の平和を守るため、そして愛する人と共に歩むため、オロールとブライアンは寄り添って風の中に立つ。
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