異世界[恋愛]
アファンタジア〜君の声は覚えてる〜
三年振りにリーフェは緑のなだらかな丘に立っている。景色はほとんど変わってはいない。
数日前まで設置されていたであろうサーカス団のテントは、取り外されて、今はただ草原が広がっている。
爽やかな風に吹かれて、まるで緑の波ようにうねりながら。
彼女は大きく息を吸い込むと、三年前に歌えなかったあの歌を歌い出した。
するとまもなくして、ソプラノの声に合わせるように別の歌声が流れてきた。
懐かしいテノールのあの美しい響きが……
振り向かなくても、彼女にはその声の持ち主はわかる。三年までここでよく一緒に歌っていた。
何も無ければ今もこうして共に歌っていただろう。まるでそれが当たり前で自然だというように。
彼女は振り向かず、そのまま去ろうと歩きかけた。しかし……
R15 / 身分差 / 異世界物 / 恋愛 / 切ない / 領主の息子 / サーカス団の娘 / 誤解 / ハモる歌声 / ハッピーエンド
短編
2022/03/18 07:00更新
9,396字 17%
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最終取得日時:2024/04/26 01:01
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