聖女の妹の引き立て役ですが、夜な夜な『推し』の筆頭騎士様をこっそり癒やして推し活しています~正体を隠すつもりだったのに、「俺を救ってくれたのは君だ」とバレてしまい、彼から過保護に甘やかされています~
「魔力ゼロの役立たずめ。天才聖女である妹の引き立て役として、一生タダ働きしていろ!」
前世は日本のブラック企業で働き詰めだった社畜OL。
転生先の実家である伯爵家でも、魔力ゼロの無能として家族や使用人からボロ雑巾のようにこき使われる毎日。
しかし、私・ルシエラの心は全く折れていなかった。
なぜなら、私には過酷な労働環境を生き抜くための最高の『推し』がいるからだ!
王国の筆頭騎士にして、『冷酷無慈悲な氷の死神』と恐れられるクロード様。
今日も激務と魔物討伐で傷だらけの彼を遠くから見つめ、私は夜な夜なこっそりと「推し活」に励んでいた。
それは、彼が眠っている間に寝室に忍び込み、特訓した治癒魔法で彼を癒やすこと。
「ああっ、今日の寝顔も最高に尊い……! 推しの明日のパフォーマンス向上のために、今日もヒールをかけよう」
絶対に正体は明かさず、日陰のモブファンとして無給で彼を見守っていく。
そう固く誓っていたのに――ある夜、うっかり目を覚ましたクロード様に、推し活の現場をあっさりと見つかってしまう!
不審者として斬り捨てられる!? と死を覚悟した私。
しかし、氷の死神は私の腕をガシッと掴むと、熱く潤んだ瞳で口を開いた。
「この深く温かい力……。俺の傷を、魂をずっと救ってくれていたのは、君だったんだな」
「えっ? あの、私はただのしがない無課金ファンでして……」
「見つけたぞ、俺の聖女。さあ、一緒に俺の屋敷へ帰ろう」
そのまま強引にお持ち帰りされた私は、恐ろしいという噂が嘘のように、クロード様から常軌を逸した過保護と激重な溺愛を受けることに!?
一方その頃、私という「最強の無給社畜」を失った実家では大事件が起きていた。
「聖女」ともてはやされていた妹の力は、実は無意識に私の魔力を吸い取っていただけだったのだ。
今さら「お前が必要だ、戻ってきてまた働きなさい!」と図々しくすがりついてくる家族たちだったが。
「俺の最愛の宝物に触れるな、ゴミ共め」
ブチギレた推しの容赦ない鉄槌が下り、私を不当労働で虐げていた連中はあっさりと社会的に大破滅(ざまぁ)!
これは、ブラック環境で搾取されていた元社畜令嬢が、最愛の推しから重すぎる愛を注がれ、世界一甘い幸せを掴むまでの痛快・極甘ラブストーリー!
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