ヒューマンドラマ[文芸]

夢幻


 今日も目が覚めた。
 一人の朝、一人の食事、一人の部屋。
 寂しさが心を占める時には、もう、目が覚めないかもしれないと思いながら眠りにつく。

 屋根裏のこの部屋は天井が斜めで、広さもなく窓も小さい。水場は一階にしかないため不便もある。夏は熱気が籠こもり暑く、冬は隙間風が部屋を凍らせる。住環境が良いとは言えないが、それでも、長く暮らしていたら慣れもするし愛着も湧いてくる。

 ここは私の、私だけの城。
 誰も私の邪魔をしない。
 そして誰も私を見ない。

 私は一人なんだと、思い知る朝。


「憧憬」の続きです。こちらをお読みいただいていないと分かりづらいと思います。ぜひお読みくださいませ。m(_ _)m
 ↓
https://ncode.syosetu.com/n0476hu/

 悲恋からのハッピーエンドとなります。
 憧憬の時点では救いのない悲恋も、時間と状況が動けば、ただのすれ違いはた迷惑バカップルとなりました。

 悲恋のままの余韻が良い、ご都合主義はあんまり……という方は、回れ右をお願いいたします。

 よろしくお願いいたします。

R15 / 女主人公 / すれ違い / 話聞かない / 自己憐憫 / ただの溺愛夫 / 言葉足らず / 幸せが怖い / 夫の心妻知らず / 逃亡 / 勘違い / トゥメイト投げ祭り
短編 2022/08/22 17:55更新
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最終取得日時:2024/05/04 12:49
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