詩[その他]

心から笑えたなら

君の病室に君は居なかった
君は扉の向こう側にいて
もう一度顔を見た時には
君はわたしを見てくれなかった

目を背けられたわけじゃない
その目が開かなかっただけ

眠りから覚めるかどうかは
本人次第なんだって

それが明日か明後日か
一ヶ月後か一年後なのか

時が過ぎてくほど
身体のほうが耐えられなくなるから
その時はそういうことなんだって
君のお母さんは淡々と

それを聞いてるわたし自身も
気持ちは揺れることもないまま淡々と

信じられないのではなく
信じたくないのかもしれないし
信じてないのかもしれない

出来ることは今までと同じ
出来ることはただ祈るだけ

届くかどうか分からないことを
願うことには慣れているから



忘れないで
生きていくなら
嬉しくて
笑顔ばかりで
終わりたいんだよ


それも君がいなきゃ

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短編 2023/10/19 07:00更新
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最終取得日時:2024/04/28 12:19
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