異世界[恋愛]

獣人奴隷少女を買って育てている魔女と、なんとしても秘密を守りたい獣人奴隷少女の話

「な……! あ、あなた、獣人族だったの……!?」

私の新しい主人――魔女のリリエラ様はそう言って驚いた声を出した。
これで終わりだ、何もかも。私――獣人の奴隷パロムはがっくりと項垂れた。

「バレたらご主人様に嫌われてしまうと思って……」

私は蚊の鳴くような声で釈明した。

私は奴隷商人に売られた獣人の子ども。獣人は爪も牙もあって危険であるため、奴隷としては嫌がる人が多いという。結局私は耳と尻尾を隠したまま、人間の奴隷として魔女に買われた。だが結局それがバレた後も、リリエラ様は獣人でも全く構わないと言ってくれた。安心したのもつかの間のこと。「私」にはもっともっと大きな秘密があったのだ。



「私」は「私」ではなく、「僕」――つまり男の子だったのです。



獣人の、しかも男の子の肉は魔力が高い上に柔らかく、魔女が魔力を補給するためにはめちゃくちゃ効率がいいらしい。ずっと妹が欲しかった、とリリエラ様は言っていたし、もし男の子であることがバレたら追放されるか、もしくは肉として美味しくいただかれてしまう。なんとか誤魔化そうとしている「僕」をよそに、リリエラ様は一緒にお風呂に入ろうと言ってきて――。

男の子であることをひた隠しにする奴隷少年が、なんとかバレないように魔女相手に立ち回るサスペンス・スリラー小説(嘘)。

R15 / ヒストリカル / ミステリー / サスペンス / ラブコメ / 魔女 / 奴隷 / 追放 / 溺愛 / ファンタジー / コメディ / 異世界ファンタジー
短編 2021/02/19 12:04更新
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最終取得日時:2024/04/29 01:26
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