【一迅社様より11/2発売】雇われ皇太子妃、ですか?承知致しました。雇われたからには立派に悪妻を演じてみせます。ですから、皇太子殿下は愛妾を心おきなく寵愛なさって下さい
「メグ・オベリティ、きみとはあくまでも雇用者と被雇用者の関係だ。この結婚の意味をはき違えないようにしてくれ。おれはきみを愛していないし、愛するつもりもない。きみのことは、隣国から亡命してきた国王の孫だということくらいしか知らないし、それ以上のことを知ろうとも思わない」
婚儀を終え、初夜を迎えるはずだった。花嫁メグ・オベリティは、夫のはずのスカルパ皇国の皇太子アルノルド・ランディに宣言された。雇用期間は愛妾が懐妊するまでで、悪妻としてふるまえという雇用条件まで叩きつけられた。
隣国の国王だった祖父が内乱によってその座を奪われ、亡命してきたオベリティ一家。現在はすっかりおちぶれ困窮しまくっている。その家族の助けになれるのなら、雇われるのも悪くはない。
彼女は快く了承する。そして、雇われたからには立派な悪妻を演じようと奮闘を開始する。
しかし彼女の悪妻ぶりは、逆効果をもたらせてゆく。しかも、「愛さない」宣言をした皇太子まで彼女に絡んでくるようになり……。
このままだと、お給金をいただけないかも。
彼女の焦りをよそに、物語は思わぬ方向へと進みはじめてしまい……。
そして彼女は真実を知って皇太子とほんとうの意味で結ばれ、終身雇用となるのかと思いきや……。
政敵の策略により窮地に陥る皇太子を救う為、彼女はよりいっそうの悪妻っぷりを発揮することを決意する。そして、皇都に呼び寄せられた父親と双子の兄二人とで貴族や閣僚たちをひっかきまわしはじめる。
終身雇用契約を行使する為、彼女と彼女の家族は究極の悪を目指して奮闘する。
ハッピーエンドまでまだひと暴れ、ふた暴れすることになりそうな気配……。
※ご訪問ありがとうございます。全61話。7/18に完結予定です。
※一旦完結いたしましたが、その後プラス第一章で描けなかったエピソードを添えつつ話は続きます。ハッピーエンドにかわりはありません。ゆるゆる設定もかわりなく、メグや皇太子、メグの家族や侍女たちも登場いたします。ざまぁ要素あり。お愉しみいただけましたら幸いです。
※他サイトでも公開中です。
※株式会社一迅社様より11月2日に発売されます。
かなり加筆修正しております。お手に取っていただけると幸いです。
113,229字 (1856.2字/話) 28%