異世界[恋愛]

四千三百八十夜、王太子の熱を鎮めてきた令嬢が去った朝——看護帳の最後の一頁だけが破り取られていた

侯爵令嬢ヴィオラは、王太子レーヴェの病弱な体を十二年間、夜伽看護で支えてきた。発熱の前兆、薬湯の温度、寝返りの間隔——四千三百八十夜分の記録が、彼女の看護帳に綴られていた。「お前の看護など産婆の手すさび。下女に代えればよい」婚約破棄の夜、彼女は看護帳を置いて去る。その三日後、王太子の高熱は止まらなくなった。誰も薬湯の温度を知らない。誰も寝返りの合図を読めない。看護帳の最終頁だけが、なぜか破られていた——破ったのは、王太子本人だった。「あの頁には、私が彼女なしでは眠れない理由が書いてあった」もう手遅れだと気づいた夜、王太子は四千三百八十一夜目を、ひとりで耐えることになる。

異世界転生 / 女主人公 / ハッピーエンド / 婚約破棄 / ざまぁ / 令嬢 / 看護 / 専門職 / もう遅い / 因果応報 / 累積数字 / ミステリ要素 / 静かな逆転 / 溺愛 / 短編
短編 2026/06/11 19:00更新
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最終取得日時:2026/09/15 12:12
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