現実世界[恋愛]

チョコレートを貴方に。

コンビニに入れば、デパ地下に行けば、可愛い飾りが目に入る。ピンクや赤、黄色。そんな色で飾り付けられたハートの中には、『大好きな彼へ』『想いを伝えよう』という文字が躍っている。これが、お菓子会社の政略だとわかっていながら、それでもみんな、そのイベントに便乗するのだ。
寒い中、息を白くして外に出て、甘い匂いのする箱の前で想いを巡らす。
 バカみたいだ、と高木咲弥は思った。けれど、すがりたくなるのだ。その気持ちが痛いほどわかってしまう。
正直に言えば、まだ、好きなのかよくわからない。けれど、誰かのものになってほしくない。それが、「好き」だと思うから、咲弥は深呼吸をしてから、一つの箱に手を伸ばした。

スクールラブ / 日常 / 青春 / 恋愛 / ハッピーエンド / バレンタイン / ツンデレ? / じれったい
短編 2013/02/14 22:56更新
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