ヒューマンドラマ[文芸]
鮮明になる幽霊
深夜か、それとも夜明け前か。わからない。眠ったのは確か……と、暗い部屋。ベッドの上で目覚め、ぼんやりと天井を見つめていた彼は息を呑んだ。自分の上に何かが乗っかっている。
――強盗。
そう思った彼は体を起こし、跳ねのけようとした。しかし、体が全く動かない。押さえつけられているのかと思ったがそうではないようだ。彼は目を凝らし、状況をよく見ようとした。すると心はより恐怖に染まっていった。自分の上にある人影。その向こう側が透けて見えるのだ。
――幽霊……か?
彼はそう思った。体格と短い髪型からして男のようだが、こちらに背中を向けて座っているようで、どんな表情をしているかはわからない。やや項垂れているようだった。
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短編
2024/05/05 11:00更新
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最終取得日時:2025/07/09 12:28
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