異世界[恋愛]

私を愛することはないらしいので、取り敢えずお兄様と呼ばせていただきますけれども

「顔を上げてほしい。王命ということで一旦は了解したが、私は貴方を愛するつもりはない。どうか安心してほしい」
オルフェイ辺境伯ことブレンダンは、胸元まである赤い髪を横で1つにゆったりと結わえて、無表情のままそこに立っていた。
大型の動物を思わせる金色の目は、真っ直ぐにマティルダを見つめてはいるが、どこか困っているようにも見える。
マティルダはまだ恋など知らないし、婚約だの結婚だのと言われても実感などなかった。
「そうですか。では一旦、オルフェイ辺境伯様のことはお兄様とでも呼ばせていただく形でよろしいでしょうか?」
「……お兄様だと?」
たっぷりと沈黙したあと、若干怪訝そうな顔でブレンダンはマティルダを少し睨んだ。

西洋 / ハッピーエンド / 年の差 / 政略結婚 / イケメン / 片想い / ちょっと切ない
短編 2025/01/26 23:25更新
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最終取得日時:2025/01/29 12:05
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