【完結】レイののんびり異世界生活~英雄や勇者は無理なので、お弁当屋さん始めます~
「異世界に転生したけれど……ここでも捨てられるのか……」
レイは前世の神宮《カナミヤ》レイとしての記憶を持ったまま異世界に転生した。
けれど生まれてすぐにレイは黒髪が理由で山の奥深くに捨てられてしまう。
前世も孤児で、今世でも孤児となったレイは「やっぱり異世界でも同じか……」と自分の立場と運命を理解し、強く生きることに嫌気がさした。
頑張っても報われない世の中ならば好き勝手に生きようじゃないか。
異世界でやる気をなくし、たった0歳で生きることに無気力となったレイ。
そんなレイは山の中、元冒険者だったじっちゃんに拾われ、異世界で生きていくためのすべを学ぶ。
「俺が死んでもお前の能力ならもう大丈夫だな、だが決して黒髪を見せるなよ、お前は特別だからな」
そう言い残し、じっちゃんはレイを残し亡くなってしまう。
異世界でやっと親の愛に恵まれ、それを失った寂しさを抱えたレイは、十二歳になったため仕方なく冒険者になるというじっちゃんとの約束を果たすため街へ向かうことにする。
じっちゃんが冒険者となるために教育してくれたのでレイは無事冒険者になれた。
ギルド長との面接があったけれど問題ない。
これでレイも晴れて冒険者の一員だ。
レイは自分の名が入った水色の冒険者証を抱きしめた。
身分証も手に入ったし、あとはのんびりスローライフを送るだけだね。
働くことは嫌いではないけれど、じっちゃんの残してくれた家と遺産もあるし、今世はあくせくした暮らしは送りたくはない。
ずっとそう思っていたレイは、生きていく最低限の仕事として冒険者向けのお弁当屋を提案し始めることにしたのだが……
英雄や勇者になれるほどの能力を持つレイを、周りが放っておくはずがないのだった。
本編完結済み、続編企画中。
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