私には、幼い頃から婚約者がいます。
彼は可愛くて、優しくて、とっても素敵で……、婚約関係を抜きにしても、一緒にいたいと思える人でした。

ですがある日、彼の家よりも家格が上である伯爵家の息子が婚約を申し出てきました。

普通に考えれば、そんなこと許されるはずがありません。
しかし、没落寸前の我が家のことを考えれば、伯爵の手を取るのが正しい選択と言える。
一体私はどうしたらいいのか……

そんな悩みに気を沈めていると、ある日婚約者の彼が私に『魔法の鏡』をプレゼントしてくれた。
『魔法の鏡』いつでも私を立ててくれ、肯定してくれる。
そんな『魔法の鏡』にほだされた私は、今抱えている悩みについて相談をしてみた。

『魔法の鏡』は、私に……