空想科学[SF]

回天

「素晴らしい発想じゃないか! さすが、我が国の兵器開発主任だ。その肩書は伊達じゃないな」
「はははは、ありがとうございます。将軍」

「して、その成功率。自信のほどは?」
「ええ、うまく行くと思いますよ。犠牲は最小限に、そして」

「与える損害は最大限、か。ははははは!」

 二人は笑いながら私を見つめた。そう、犠牲とは私だ。私なのだ。
 狂っている……お前たちは狂ってる! そう言えたらどんなにいいか、もしかしたら……いや、何も変わりはしないか。逆らえない。これは決定事項だ。爆薬と共に私は彼らの言う『敵』に向かって放たれるのだ。

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短編 2024/05/04 11:00更新
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最終取得日時:2025/07/09 12:28
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