ヒューマンドラマ[文芸]

穴を掘る

 むかし、オンボロ長屋に住む仁平という男がいた。働くのはまっぴらごめんだが、家にじっとしているのも気が滅入る。というのも、借金返済の催促に知り合いがひっきりなしにやってくるのだ。だから、彼はいつも町外れをぶらぶらと歩き回っていた。
 そんなある日のこと。林のそばを通りかかったとき、ふと仁平は、地面にぽつんと突き刺さった一本の鍬を見つけた。

「なんでえ、こんなもの……」

未設定
短編 2025/06/07 11:00更新
3,866字 64%
日間P
-
総合P
16
ブクマ
0
平均評価
8
感想数
0
レビュー
0
評価頻度
-
評価P
16
評価者数
2
週間読者
-
日間イン
0回
ベスト
圏外
最終取得日時:2025/07/09 12:08
※googleにインデックスされているページのみが対象です