異世界[恋愛]
婚約者がまた病弱な幼なじみのお見舞いへ行ったので、婚約式は私ひとりで終わらせました
婚約式の鐘が鳴るはずの時刻に、アリシアの婚約者になるはずだったディオンは、病弱な幼なじみセシリアの屋敷へ向かっていた。
理由はいつも同じ。
セシリアが不安がっている。
セシリアが泣いている。
セシリアには自分が必要だ。
正式な婚約は、今日の神殿式で成立する予定だった。
だからディオンは、まだ法的には婚約者ではない。
けれど王都では、もう二人は婚約者として扱われていた。
公爵令嬢アリシアは、これまで何度も待ってきた。
舞踏会も、観劇も、王妃殿下への挨拶も、両家の晩餐も。
そのたびにディオンは幼なじみを優先し、アリシアへこう言った。
「君なら分かってくれると思った」
そして婚約式当日。
彼はまた来なかった。
神殿には両家、立会神官、公証人、王家婚姻登録院の監督官まで揃っている。
アリシアは泣かなかった。
取り乱しもしなかった。
ただ、立会神官へ告げる。
「本日の婚約式は行いません。婚約不成立の確認をお願いいたします」
ディオンが戻ってきた時には、すべて終わっていた。
「君なら待っていてくれると思った」
そう言う彼へ、アリシアは微笑む。
「ええ。だから、今日まで待ちました」
これは、待つ女をやめた令嬢が、自分で婚約式を終わらせ、もう一度きちんと選ばれる物語。
異世界恋愛 / 婚約不成立 / 婚約破棄 / 幼なじみ優先 / 病弱な幼なじみ / ざまぁ / 公爵令嬢 / 神殿 / 婚約式 / 正式手続き / 待たないヒロイン / 大公子 / 立場逆転 / 溺愛 / ハッピーエンド
短編
2026/05/19 19:10更新
9,293字 36%
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最終取得日時:2026/05/22 12:05
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