その他[その他]

夢の報酬

「なあ、聞いたか?」
「うん? 何が?」

「先輩だよ、先輩。夜中に階段で転んで、頭打って昏睡状態なんだってさ」
「マジかよ……。いつの話だ? そういえば、最近見かけなかったな」

「いつだっけなあ……忘れた。日にちの感覚ねえし。はははは!」
「なんだよ……。まあ、うちの会社、泊まり込み多いもんなあ。ブラック企業なんじゃないか? ははは……はあ」

 ため息をつく男。仕事が嫌いで、できることなら楽に生きていきたいと、いつも考えている。好きなものといえば、酒にゲーム、女、食べることと寝ること――ごくありふれた娯楽ばかり。特別な才能もなければ、これといった情熱もアイデアもない。それでも焦ることはなく、ただ惰性で日々を過ごしていた。
 しかし、そんなある夜、男は夢の中で奇妙な老人に出会った。

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短編 2025/05/10 11:00更新
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最終取得日時:2025/07/09 12:10
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