空想科学[SF]

AIトイレ

「どちらさま……あ」

「あっ、よっす」

「お前か。急になんだよ……あ、おい! 井沢!」

「悪い! トイレ、トイレ!」

「勝手に入るなって!」

「放せよ! 漏れそうなんだよ! 頼む! どこだ!? ああっ!」

「ああもう、そこのドア!」

 井沢は礼を言うや否や、勢いよくトイレへ飛び込み、バタンと音を立ててドアを閉めた。
 ……ああ、クソ。出るんじゃなかった。インターホンを連打され、何事かとおそるおそる出てみれば、まさか井沢だったとは。高校の頃からの付き合いで、今はフリーター。昔から押しが強くて、図々しいやつだった。だが、この家に呼んだことはなかったはずだ。なんで住所知ってんだ? ……いや、そういえば、家買う前に相談したっけな。
 十五分後、ようやく井沢がトイレから出てきた。

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短編 2025/06/29 11:00更新
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最終取得日時:2025/07/09 12:07
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