【完結】転生魔女、逆ハー狙いの転生聖女から国を救います
第22回角川ビーンズ小説大賞WEBテーマ部門最終選考作品です!
(読者選考にご投票くださった方、ありがとうございました)
――その生贄王子、返品してもいいですか……?
その日、予言の魔女メリルの元を訪れたのは、銅色の髪と金の瞳、端正な容姿ながらも不遜な態度の第三王子デュークだった。
メリルは、その予言の力で国を揺るがす事態を収拾するため、王子デュークによって半ば強引に王都へ連れられていく。現在王宮では、王太子を始めとする皆が聖女に傾倒し、国が立ち行かなくなる事態に陥っているというのだ。どうも逆ハー狙いの転生聖女が魅了の力を用いて好き勝手しているらしい。
デュークは、予言の魔術の対価として魔女の生贄になるが、跪くのは表面上だけ。そんなデュークに反発しつつも、彼の国を思う心にほだされ、メリルは仕方なく彼に協力するのだった。
反発しつつも力を合わせて解決を目指すメリルとデュークだが、転生者のメリルと彼の間にラブロマンスは生まれない。何故なら十九歳のメリルは、姿変えの魔術で偏屈な白髪の老婆に変身しているのだ。
しかし、そこはお約束。メリルは、ある時姿変えの魔術がとけたところをデュークに見られてしまい……。
予言の魔術の結果、メリルはこの世界が乙女ゲームの世界だと知る。そして、攻略対象の一人、デュークの運命も明らかになる。
デュークとすれ違い、けれど彼のために力を尽くすメリルは、攻略対象の一人、暗殺者ロウガに助力を求める。そして、生贄騒動の犯人である隣国の貴族子息ヴァレリウスも現れて――。
メリルは前世の記憶、そして、失われたスキルで、デュークとこの国の危機を救うことができるのだろうか?
一話は重めの雰囲気ですが、二話目からは明るいラブコメ風になります。軽く読んでいただけると思います!
2023/2/19に、全面書き換えしました! 番外編一話追加しました。
122,282字 (3944.6字/話) 35%