異世界[恋愛]

契約結婚だと聞いたので、喜んで独身時代のシュミを貫くことにした結果

世界を照らす明かりが、おぼろげな魔術と霊感から、鮮明な科学の光に変わり始めようとしていた時代――
「わたし」はそこそこの歴史を持つ、名門といえば名門でとおる伯爵家の長女として生まれた。
家督を継ぐには申しぶんのない出来の良い弟に恵まれ、わたしは好きなことをさせてもらっていた。……のだが、26歳になる今日まで婚約者すらなしというのは、世間的にはまだ焦るほどじゃないが、貴族としてはワケアリと見なされる。
そんなところへ持ち込まれた「契約結婚」のお話。べつにかまいませんよ、愛のない結婚への抵抗感はないというか、そもそも結婚願望そのものがなかったからね。このまま嫁かず後家で実家に寄生しようかと思ってたけど、それは駄目だというなら仕方ない。
なにせ金銭をバカ喰いするシュミをたしなんでいるもので。これさえ続けてもいいなら、あとはどんな条件でも文句はありません。
とまあ、わたしは深く考えることなく承諾したのだったけど。

西洋 / ハッピーエンド / ヒストリカル / 契約結婚 / 仮想18世紀(後半) / 魔術から科学へ
短編 2022/06/29 20:25更新
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最終取得日時:2024/04/18 12:55
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