現実世界[恋愛]

俺の気持ちをお前にやるよ。

「なあ、和真。一つ聞いていいか?」
 不意にかけられた声。俺の隣で試合を観戦していた渡辺仁志だ。
「何?」
「素朴な疑問なんだけどさ、なんで、高木なわけ?」
「…は?」
「いや、お前モテるだろ?なのに、なんで高木なんかを彼女にしたのかなって。お前、2組の北川さんにも告られてたのに。あんなきれいで優しい人振って、なんで高木なの?」
 仁志の言葉に、俺は文句を言おうとしてすぐにやめた。
「なんでだろうな?」
 そう笑う俺に、仁志は不思議そうな顔を浮かべている。けれど俺はそれ以上言わず、またコートに視線を戻した。わざわざあいつの良さを人に知らせる必要などない。

スクールラブ / 日常 / 青春 / 恋愛 / ハッピーエンド / 甘々 / とにかく甘い / ホワイトデー / 不安
短編 2013/03/14 00:00更新
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最終取得日時:2025/05/11 03:49
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