【書籍化&コミカライズ】聖女不在による仮初め婚なのに、不器用な王太子に溺愛されています
「安心しろ。俺がお前と初夜を行うことはない」
──ロザリアは知っていた。
ここは前世の自分が読んだ本の世界で、いずれ聖女が召喚され、自分は悪役令嬢として断罪の後に婚約破棄されたうえ追放されるということを。
自分の愛した婚約者は、異世界から召喚された聖女と結ばれるということを。
だから自分の気持ちに蓋をして、婚約破棄の日を待っていたのに……。
「なんで……何で……何で結婚しちゃったのよーっ!!」
聖女は現れることなく、会えばすぐに喧嘩になってしまう犬猿の仲である王太子レイモンドと結婚してしまった──!!
ロザリアはレイモンドが聖女を好きなのだと勘違いしたまま。
レイモンドはロザリアが自分と結婚したくなかったのだと勘違いしたまま。
物語を知っているロザリアは、聖女が現れ離縁されるその日まで、仮初の夫婦として過ごしながら、追放後の居場所を作ろうと奮闘する!!
護衛騎士の助言により少しずつ素直に接し始めたレイモンドを見て、お互い歩み寄って夫婦になれたら、そんな期待をし始めた矢先に、現れなかったはずの聖女が──!!
お互いを思い合っているにもかかわらず素直になれずにすれ違う、両片思いの2人が愛を確かめ合うまでの物語。
※短編【犬猿結婚】の長編版です。短編版とは少し異なる部分もありますが、流れは同じ感じです。
※心の中ではロザリアが好きすぎて溺愛したすぎて暴走気味の美形ヘタレ王太子レイモンドです。
※途中、レイモンドはある事情でロザリアと距離をとってしまいますが、ハッピーエンドです!!
書籍化に伴う改題に合わせて、タイトル変更いたしました。
「聖女がなかなか転移してこないので、私は断罪されることなく『犬猿の仲』の婚約者と結婚しました~今更聖女召喚なんて嘘でしょう?〜」から「聖女不在による仮初め婚なのに、不器用な王太子に溺愛されています」になります。
よろしくお願いいたします。
140,256字 (2093.4字/話) 34%