ハイファンタジー[ファンタジー]

楽園の終焉

楽園と呼ばれる山中に、金色に輝く「生命の樹」がそびえ立っていた。その樹は、世界を守る力を持つ神聖な存在であり、その封印を守る役目を果たしていたのは、唯一の守護者であるセレナだった。セレナは孤独な日々を送りながらも、樹の保護を続けていたが、村人たちには「山の怠け者」として冷たい目で見られ、誤解と非難を受けていた。

ある日、村に「金の樹がある」との噂が広がり、貧困に苦しむ村人たちはその樹を手に入れようと決意する。彼らは若き指導者ダンの元で、生命の樹を切り倒すため山に向かう。セレナは必死にその計画を阻止しようとするが、村人たちは聞き入れず、樹に斧を振り下ろす。

その瞬間、生命の樹の金色の輝きは失われ、ただの灰色の幹に変わる。だが、その行為が引き金となり、樹を守っていた封印が解け、楽園は崩壊し、世界中に災厄が広がる。村人たちはその結果を後悔するが、時すでに遅し。セレナは静かにその場に佇み、最後の祈りを捧げる。

数百年後、楽園は伝説となり、その地は荒れ果て、誰も近づくことはなくなる。セレナの名は忘れ去られ、ただ静寂だけが残るのだった。

ESN大賞8 / 冬童話2025 / シリアス / 裏切り / 恨み / 勘違い / 残酷な描写あり
短編 2025/01/13 17:00更新
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最終取得日時:2025/04/28 12:10
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