ホラー[文芸]
手を振る女
ある日の午後、男は駅のホームを歩いていた。用事を終え、会社に戻る途中だった。ここなら人も並んでいないし、座れるだろう。そう思って立ち止まったその瞬間だった。
――なんだ、あの女の人……。
向かい側のホームに、こちらに向かって手を振っている女がいた。
――妙だな……。
彼は周りを見渡したが、女の方を向いているのは自分だけ。他には、反対側の電車を待つ人が二人いるだけだった。
まさか後ろ姿だけで友人だと気づいたのだろうか?
そう思いながら、彼は女を見つめた。やはり、自分に手を振っているようにしか見えない。しかし、まったく知らない女だ。まさか、こちらに一目惚れして手を振っているわけもあるまい。
未設定
短編
2024/09/27 11:00更新
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最終取得日時:2025/07/09 12:21
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