ヒューマンドラマ[文芸]

ふさわしい者

 ある日の博士の研究所は、いつもとは明らかに違う熱気に包まれていた。人々のざわめき、ひっきりなしに焚かれるカメラのフラッシュ、記者たちの声が飛び交う。
 博士の長年の研究がついに完成したとの噂を聞きつけ、大勢のマスコミが押し寄せていたのだ。その研究内容とは――

「博士! 本当に、不老不死の薬が完成したんですか!?」

 記者の問いに、博士はひと呼吸置くと、にっこり笑って頷いた。
 博士が稀代の天才科学者であることは、誰もが認める事実。数々の常識破りの発明で特許を取得し、称賛を浴びてきた。しかし、不老不死となると話は別だ。にわかには信じがたい。

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短編 2025/04/23 11:00更新
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最終取得日時:2025/07/09 12:11
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