ヒューマンドラマ[文芸]
その善意、人身売買につき ~転生検事が勇者の奴隷購入を立件したら、誰も少女の名前を聞いていなかった~
彼女を「救った」人間は何人もいた。けれど彼女の名前を知っている人間は、一人もいなかった。
勇者ユリウスは奴隷市場で鎖に繋がれた少女を金貨十枚で買い、「もう大丈夫だ」と微笑んだ。世間はそれを美談と呼んだ。だが異世界に転生した元東京地検の検事・橘蓮司は、それを人身売買だと断じる。
善意だろうが対価を払って人を譲り受ければ売買である——法制局の末席書記官として、蓮司は勇者を王宮の裁定の場に引きずり出す。廷臣は反発し、騎士団は激昂し、味方は誰もいない。それでも蓮司は一つの事実を突きつける。「この国の奴隷台帳には、名前を書く欄すらない」と。
だが法の正しさを振りかざす蓮司自身もまた、あることに気づいていなかった。勇者も、商人も、裁定官も、そして自分も——誰一人として、少女本人に「どうしたい?」と聞いていないことに。
これは、法律で世界を正す話ではない。一人の少女が、自分の名前で看板を出すまでの話だ。
異世界転生 / 勇者 / 奴隷 / ざまぁ / 法律 / 人身売買 / 転生検事 / 短編 / ヒューマンドラマ / 王宮 / 裁判 / 承認 / スローライフ / 名前 / パン屋
短編
2026/04/04 08:04更新
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最終取得日時:2026/04/06 12:05
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