ハイファンタジー[ファンタジー]

悪役令嬢に一日だけ家族のふりを頼まれましたが、娘が「明日」の話ばかりします

町の小さな食事処「木匙亭」を営む料理人、サフィ。夫を亡くしてから、五歳の娘テトを女手一つで育てている。

仕込みを終えたあとは、娘と同じ鍋のスープを分け合い、パンを浸しながら、その日にあったことを話す。そんな母娘の暮らしに、ある日、貴族の屋敷から出張料理の依頼が舞い込んだ。

打ち合わせに訪れたのは、ヴァレル子爵邸。待っていたのは、まもなく二十四歳になる若き当主、オルナ・ヴァレルだった。

両親を相次いで亡くし、家督と爵位を継いでまもなく二年。使用人のわずかな失敗も許さない「氷の当主」。厳格すぎる性格を疎まれ、婚約まで白紙になった「悪役令嬢」。社交界で噂される彼女は、背筋を伸ばし、膝の上で両手を強張らせていた。

誕生日の料理について話を聞くつもりで、注文票を手にしていたサフィ。けれど、目の前の令嬢が真剣な眼差しで口にしたのは、献立の希望とは違う言葉だった。

「誕生日の夜、一日だけでいいので、まるで家族のように、一緒に温かい食卓を囲んでほしいのです」

料理を作るだけでなく、娘とともに食卓につき、一日だけ「家族のふり」をしてほしい。

それは、町の料理人に向けられた、思いもよらないお願いだった……。

女主人公 / 悪役令嬢 / 家族愛 / 料理 / 子育て / ほのぼの / 母娘 / 食卓 / 誕生日 / 料理人 / 貴族 / 庶民 / 疑似家族 / 異世界 / 日常
短編 2026/10/14 19:00更新
13,886字 48%
日間P
-
総合P
96
ブクマ
4
平均評価
8.8
感想数
1
レビュー
0
評価頻度
250%
評価P
88
評価者数
10
週間読者
-
日間イン
1回
ベスト
211位
最終取得日時:2026/10/15 12:05
※googleにインデックスされているページのみが対象です