ヒューマンドラマ[文芸]

おめでたの報告をして結婚式を早めようとした矢先、婚約者から「愛人を孕ませたから、おまえとの婚約を破棄したい」と言われてしまった。でも、大丈夫。私には秘密兵器がある。必ず地獄に叩き落としてやるわ!

ここマリーナ王国は封建的な貴族制国家ながら、貞操観念が緩く、婚約者同士の婚前交渉は公認されていた。
とはいえ、さすがに婚約者以外の相手と肉体関係に陥るのは御法度とされている。
ところが、私、公爵令嬢サラ・エドモンドは、いきなり婚約者ボイル・バイト伯爵令息から、
「愛人を孕ませたから、おまえとの婚約を破棄したい」
と言われてしまった。
だがしかし、私の方にも一刻も早く彼に伝えたい事実があった。
ちょうど私も妊娠が発覚して、すぐにも結婚式を行おうと、彼に提案しようとしていた矢先だったのだ。
遅ればせながら、私も妊娠したと彼に告げた。
それなのに、婚約者ボイルは、
「でも、悪いな。もうメリーヌと約束しているんだ。君との婚約破棄を実現し、彼女と結婚すると」
と得意げに言い放つ。
「私との子供はどうするのか」
と問うと、
「そんなの、どうするかは君次第だろ? なんなら、堕ろしても構わないぞ」
と平然としている。
こうなっては仕方ない。
私たちの婚約が破棄されたこと、そして、私のお腹の子の父親がボイル・バイト伯爵令息だということを認知した、二枚の証明書にサインしてもらって、私たちは別れた。
元婚約者ボイルは上機嫌だが、もちろん私は、このクズ男を許しはしない。
二枚の証明書を武器にして、元婚約者と愛人を揃って地獄の底に叩き落としてやる!
覚悟しなさい!

※ざまぁ系のストーリーです。

R15 / 残酷な描写あり / シリアス / ダーク / 女主人公 / ほとんど同時の妊娠 / 堕ろしても構わない / 婚約破棄と胎児の認知 / 上昇志向の女 / 知謀の公爵家 / 伯爵家の後見人 / 未婚の公爵令嬢 / 派閥の重役 / 上位血統の重視 / 納屋入り / 平民の犯罪者 / 馬番のお爺さんの養子
短編 2025/08/06 12:10更新
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最終取得日時:2025/08/12 12:05
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