異世界[恋愛]

死んだ婚約者に「十八年後に迎えに来て」と言われたので、私は誰も愛さず待ち続けた

十歳の冬。

 第一王子アルフレッドは、婚約者であり幼馴染でもあった公爵令嬢リリアを病で失った。

 世界が終わったと思った。

 ――その夜までは。

「……泣き虫」

 真夜中。

 誰もいないはずの部屋で聞こえたのは、死んだはずの婚約者の声だった。

 目の前にいたのは、棺に納めたはずのリリア。

 驚くアルフレッドに、彼女は困ったように笑って言った。

「私ね。あと三十日だけ、こっちにいられるの」

 それから毎晩、午前零時になるとリリアは現れた。

 一緒に笑って。 一緒に泣いて。 そして少しずつ、残された時間は減っていく。

 最後の夜。

 彼女は涙を流しながら、こう告げた。

「十八年後、迎えに来て」

 これは、十歳で最愛の人を失った王子が、たった一つの約束を信じて十八年間待ち続ける物語。

 ――そして、十八年後。 死んだはずの婚約者と、もう一度恋をする物語。

BWK大賞1 / BK小説大賞2 / 集英社小説大賞7 / コミックルーム大賞 / アイリスIF9大賞 / シリアス / 男主人公 / ハッピーエンド
短編 2026/07/01 07:00更新
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最終取得日時:2026/07/02 12:05
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