公爵子息に夢中な悪役令嬢は、今更「もう戻れ」と言われても絶対実家には帰りません!
「君を、一生俺のそばに置きたい(俺の愛する妻として)」
「はい!(『お飾りの盾』として、全力で公爵様と『本当の恋人』の純愛をお守りします!)」
実家で魔道具ばかり作らされ、道具扱いされていた伯爵令嬢のメリア。
彼女の卓越した才能を見出したのは、冷酷無比と恐れられる氷の公爵・ヴァイスだった。
彼はメリアを保護し、莫大な報酬と最高の工房を与えて甘やかしてくれる。さらには「一生離さない」「俺の独占欲に飼われてくれ」と囁いてくる始末。
だが、自己評価が底辺のメリアは気づかない。
彼が自分の前で見せる不器用な優しさが、純粋な『溺愛』であることに。
メリアは、ヴァイスが幼馴染の完璧淑女・セシリアと密会しているのを目撃し、一つの結論(特大の勘違い)に達する。
(そうか、ヴァイス様が私を手元に置くのは、本命のセシリア様を政敵から守るための『ダミー(身代わりの盾)』だからなんだわ!)
愛するヴァイス様が本当に幸せになれるなら、私のこの初恋は引き裂かれても構わない。
完璧な『偽装恋人』として立派に囮になってみせます――!
そう決意して、明後日の方向で一生懸命に仕事をこなそうとするメリア。
一方、不器用すぎる愛をこじらせたヴァイスは、メリアが「有能な部下」としてしか笑ってくれないことに激しく焦燥し、胃を痛めていた。
そこへ、メリアの才能と美しさに惹かれた隣国の陽キャ王子・アルフレッドが「私の国へおいで」と猛アタックを仕掛けてきて――!?
「私の婚約者の手から、今すぐ口を離していただけませんか(殺気)」
「公爵様! どうかご安心を。私、殿下の相手をして『本命』から目を逸らさせる仕事も完璧にこなしますから!」
「なぜそうなる……っ!?」
言葉足らずな氷の公爵と、勘違いから自己犠牲に走るお飾りヒロイン。
すれ違う二人の想いが重なる日は来るのか……!?
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