ヒューマンドラマ[文芸]
五歳の私が、取り替えられた妹をこっそり取り替え直した。20年後、「私が本物の娘です」と泣く子が来たので、鑑定書を全員の前で開いてあげた
出張から戻った土曜の夜、玄関に妹のスニーカーがなかった。
「菫が、うちの子じゃないかもしれない。」
私の留守中、一人の女子大生が母の足にすがり、「私が本当の娘です」と泣いたという。手には、退院の日に妹の枕元から消えていた、祖母の誂えたベビーリング。
紺の小箱を開けたとき、五歳の夜がよみがえる。母のコートの下から見た、赤ちゃんを抱えて入ってきた入院着の女。隣の部屋まで妹を迎えに行った、自分の腕にかかる重さ。
翌日、妹は大学で私の婚約者を叩き、警察署にいた。彼の上着を肩にかけて隣に座っていたのは、あの名乗り手。
「いつまでその偽者を妹って呼ぶつもり?」
その夜、妹はぬいぐるみを抱えて私のベッドにもぐりこみ、「もし本当に違ったら」と言いかけた。
「もしもはない。」
理由は、まだ言えない。鑑定の結果が出るのは、3日後。
全9話。
カクヨムにも掲載します。
女主人公 / 現代 / 取り違え / お嬢様 / 姉妹 / 婚約破棄 / ざまぁ / スカッと / 溺愛 / 元カレ
全9話完結
2026/10/03 20:30更新
28,534字 (3170.4字/話) 46%
28,534字 (3170.4字/話) 46%
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最終取得日時:2026/10/14 12:06
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