牢獄同然の塔の中、最後の王女は両親の死刑の執行を知らせる鐘の音を聞いた。
　共和を求める民衆によって革命が起きてから、四年後。全てを失ったリリス=マリー・ド・デュランシスは両親のために祈りを捧げる。そんな彼女の前に立っていたのは、共和派に協力して革命軍の先頭に立った公爵の息子であり、かつての婚約者であったエセルディ=ルイ・クラウスだった。

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隣国戦争の最中、病で亡くなった母の故郷である閉鎖的で偏執的な郷土愛に満ちた漁村、アーベントに疎開したグレイソン＝チャールズ・ボイル。母と瓜二つでありながら性格は真反対の叔母と相容れずにいるうちに、新たな友人であるダイアナ・クリフが意味深な言葉を残したまま姿を消してしまう。
　彼女を捜すために叔母たちに立ち入ることを禁じられていた森に足を踏み入れた彼は、そこで出会った妙な少女ヘイゼルに導かれるまま、変わり果てた友人の姿を見つけてしまい――惹かれていた彼女の魂を呼び戻すためにヘイゼルと共に「死者の国」へと飛び込んだ少年が過去に起きた悲劇を知り、心に傷を負った少女たちと共に村を取り巻く呪いにけじめをつける話。

※最終話（40話）までストックがあります。

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